何度でも何度でも…
「え、じゃあ希央さんに言っておくね。雪姉も会いたがってたから喜ぶよ」

「いや、ホテルに泊まるつもりだったんだけど」

そして今検索中

「だーめ。うちに来ないとすねるよ、怒るよ、浮気するよ」

「せっかくの家族水入らずを邪魔するほど野暮じゃないよ」

少し苦笑を含んだ声

しるふの言葉を全く真に受けてはいないようだ

「海斗君は、かわいい彼女に逢いたくないわけ?それともしるふ断ちとかやってるとか言う?なんてらしくない」

そんなわけないだろう、とあきれ交じりな声が響く

「わかった、わかった。行かせていただきます。姫さんの言うことだもんな」

満足そうに微笑むしるふが目に浮かぶようで、独り小さく笑う

「何時くらいにこれそう?」

「3時に終わるから4時5時」

たぶん、誰かにつかまるから5時覚悟だな

相変わらずモテモテらしい

うんざりとした声に笑みがこぼれる

「じゃ、夜ご飯食べれるね。次の日は?」

「は、一時終わり」

「ホント!?じゃ、ご飯食べにこうよ。どっかさがしておくからさ」

誰にもつかまんないでね
< 58 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop