何度でも何度でも…
海斗が淡泊な反応をするたびにホントは少し不安になる

信じてるけど、それでも不安になる

そんな自分が嫌だけど、好きだからしょうがない

その度に海斗に抱きしめられて不安は消えていくけれど

不安になるのは、止められないんだ

ああ、前もこんな風に急に不安になったことがあったなーと思いながら瞳を閉じる

そう、あれは、もう記憶じゃなく、想い出になってしまったころの話

海斗への恋が、もう恋じゃなく愛なんだって思い始めたころ

時々愛しさが溢れて、満たされているのに不安になった

言いようのない不安

突然、この温もりが愛しさが失われてしまうんじゃないかって言う不安

両親のように突然手からすり抜けて逝ってしまうんじゃないかって

そしたら立っていられる自信がなくて、すごく不安になっていた

思い出すのは、まどろんだ雰囲気と温かな日差し

そして、海斗の言葉


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