何度でも何度でも…

4日目

長期休暇4日目 木曜日

海斗がしるふの家に来る日

しるふはせっかくなので(?)海斗を学会が行われている病院まで迎えに行くことにした

学会が終わるのは3時と言われたけれど、予想通り3時になっても海斗からのメールは入らず

しるふは一人、病院の食堂で暇をつぶしていた

4時近く、海斗からの連絡はまだ来ない

さすがに遅い

先ほどから暇つぶしにいじっているスマホは、どんどんバッテリーをなくしていく

と、

「しるふさん?」

頭上から驚きを含む声に呼ばれて顔を上げる

「…白鳥さん!」

灰色の落ち着いたスーツに身を包み、背筋を伸ばして立つ白鳥がしるふを認めて優しく微笑んでくる

「偶然ですね」

間合いを詰めてくる白鳥を、驚きとともに見上げながら

「どうしてここに?」

まさか白鳥も学会に参加していたのだろうか

「仲のいい友人から必要な資料を受け取りに。しるふさんこそどうしてこちらに?」
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