ほろ酔い気分で聖夜を過ごす
『あのひとがクレタ』
思い出し、耽るかのように、その文章がしばらく停滞する。
「おばあちゃんは、おじいちゃんが大好きだもんねー」
その心情を察した子が微笑み、シャンパンを見つめた。
『やらないぞ』
その目線に誤解を持ったおばあちゃんに、子は違うよと言ってみせた。
「こどもはお酒飲めないもん。取ったりしないよ」
見た目からして飲むに繋がらぬ体型(こども)に対して、なぜそんな誤解が出来るのか。
言わずもがな、おばあちゃんは知っている。