ほろ酔い気分で聖夜を過ごす
『きさまは』『コドモじゃない』
子の真実を。
突き付けられた紙を、子供は睨むようにして見つめる。
「こどもだよ。ボクはこども。だって小さいもん、かわいいもん。弱くて、無邪気で、無垢で。みんなから愛されて守られて、何をやっても許される無知なこどもだもん」
『にあわないナリは』『やめたら』『どうだ』
「これがボクだよっ。間違いなく、これがボクなんだ!変なこと言わないでよ、ボクはね、“ずーっとこども”なの」
『ようじシュミが』『ほざくな』
それは、禁句とも言うべきだったか。
禁句をぶつけられた子は、お返しに至る。
同じく禁を破る。
やってはいけないことを、眼球の逆鱗に触れる足を踏み出した。