僕等の居場所[短編]
その日竜は家に帰った。

そのとき、大きな音が玄関に響いた。
バシ−ンッ!!!
………
竜の父親が竜の頬を殴ったのだ。
『心配したんだぞ!!』
「竜…大丈夫なの?」

また同じ。
みんな同じなんだ。
こいつらは偽善者。


「ふざけんな。きもいんだよお前等。」

目の前にいる親に冷たくそう言い放つと竜は部屋へと入っていった。




しかしこれは竜の精一杯の強がり…

ほんとはわかってる。
久しぶりに見た親は少し痩せていた。

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