シークレット ハニー~101号室の恋事情~


そう答えてから、あれこれって誘導尋問なんじゃ?と気づいた。

嫌いじゃないイコール好きだとか、そんな単純には五十嵐さんもとらないだろうけど、告白してしまったみたいで恥ずかしい。

でも、素直に白状してしまえば。
恐らく多分、私はもう五十嵐さんの事……。

それは最近の彼と過ごした時間の中でじわじわと感じていたし、私だって気づいてた。
だけどやっぱり違う世界の人ってイメージが強すぎて、その気持ちを素直に伝える事にはためらいがある。
だって、あまりに違いすぎるから。

だから、好きだなんて言われてもどこか「はぁ……」って感じでピンとこないんだ。

色々考えて黙り込んでいると、不意に手を握られて。
「俺にこうされるの嫌?」と問われる。

今更何言ってるんだろうと不思議に思いながら首を振ると、今度はちゅっと軽くキスされてそのまま抱き締められて。

そしてまた、「これは?」と。


「……嫌じゃないです」
「じゃあ……」
「嫌じゃないですけど、これ以上は今はダメですっ!」


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