シークレット ハニー~101号室の恋事情~


「怖がらずに自分の気持ち伝えて、五十嵐さんの気持ちも聞けばいいじゃない。
ぶつからなきゃ分からない事なんて雨宮が逃げてきただけでいっぱいあるのよ」


ビシっと言い切った福島さんに何も言えずに笑うと、笑顔を返される。


「あと、もっと自分に自信持ちなね。
雨宮は見た目も女の子らしくて可愛いし、性格だって真面目で気遣いのできるいい子なんだから」


出来る限り、なんて答えると一睨みされてしまったから、焦って違う言葉を探す。


「いえ、その……頑張ります」


苦笑いすると、福島さんは満足したように笑って、よしと頷いた。

それから間もなくして書店について、大きめの手帳を買った後、福島さんが見たいっていう雑誌コーナーに移った。

なんでも、ポーチつきの雑誌の発売日だったらしくて、それが欲しかったらしい。
ポーチ付きの雑誌って、もうどっちが付録だか分からないな、なんて眺めていると、お目当ての雑誌を見つけた福島さんがレジに向かう。





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