シークレット ハニー~101号室の恋事情~


「ファンじゃないっ! 私と篤志はそんな軽い関係じゃないわ!」


次の瞬間には、大きく噴火していた。


「じゃあ、どんな関係……」
「マネージャーよっ! 元マネージャー!」
「え……そうなんですか? じゃあなんで五十嵐さんのストーカーなんかやって……」
「やっとの思いで希望が通って篤志のマネージャーになれて、すごくうまくいってたのよ!
なのに、しばらくしたら篤志が違うマネージャーに代えて欲しいって事務所に言ったのっ。
私に何も言わず勝手によ?! こんなに想ってるのに……っ」


女の人の身体は震えていて、瞳からは涙が零れ落ちていた。


「こんなに好きなのに……篤志は、急にでてきた妹を優先させたり、アンタみたいな女を選んだり……っ。
一番に篤志を想ってるのは私なのに……!」


女の人が私をキっと睨みつける。
アイメイクが涙で流れ落ちて崩れていた。



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