シークレット ハニー~101号室の恋事情~


「強制で検定受けさせられるから勉強が忙しいとか色々思ってたけど……やっぱり、今の仕事が好きでした。
なんて、次の仕事の内容も分からないで言う事でもないですけど。
野田の件がなくても、もう五年目だし、そろそろ異動の話が出てもおかしくなかったし」
「そっかー。雨宮ももう五年目になるんだね。
五年目からはいつ異動の話が出てもおかしくないしねー。
雨宮だけじゃなくても私ももう六年目だし、そろそろ覚悟してるよ」
「あ、そうですよね。私より一年前に異動できたんですもんね。
そっかー……。でも福島さんも近く異動だって思うと、やっぱり仕方ないのかな。
なんか野田のせいでって気持ちがあるから受け入れられないだけな気もするし」


異動自体はそのうちあるだろうとは思ってたし、早い人は三年目には異動になるから本当に仕方ない事なんだ。
それは私も分かっていたから、四年目を迎えてからは覚悟していたつもりだった。

それをこんなにも素直に受け入れられないのは、間違いなく野田のせいだ。



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