シークレット ハニー~101号室の恋事情~
「そんな風に泣いても、ほとんどの男はやめてくれないよ。
それに……」
「あっ、や、やだ……!」
五十嵐さんが不意に太腿の内側を手でなぞるから、ビクンと身体がすくむ。
ショートパンツをはいているけど、そんなにタイトなものじゃないから、隙間から指が滑り込んできてしまって身をよじって抵抗する。
けど、私の両手を片手で押さえつける五十嵐さんはびくともしなかった。
「あ……っ、やめ、て……っ」
「こんなに感じやすいんだから、襲われでもしたら葉月もすぐその気になるかもしれないし」
その言葉を聞いて、五十嵐さんの怒りの理由に気づく。
そして、なんだと拍子抜けした。
襲われて触られたら、私がその気になってその誘いに乗るかもしれないって、そんな心配してるんだ。
そんな事を、本気で。