シークレット ハニー~101号室の恋事情~
「それ、本気で言ってるとしたらひくレベルなんだけど」
「本気でしかこんな事……」
「だってそれ、全部お前の頭ん中で繰り広げられてる仮想の話だろ?
二次元彼氏っつーの?」
今度は私が、はぁ?って顔をすると、野田は苦笑いしながら続ける。
「まさか葉月が二次元にはまってるとは思わなかった」
「二次元の話なんていつ誰がした?
もうやだ。なんでそんなに話が通じないの?」
「つーかさ、だって二次元じゃないならいい加減俺と会わせるだろ。
こんだけしつこく付きまとわれてんなら」
思いきり眉をしかめて、苦笑いを浮かべている野田を睨む。
「しつこくって自分でも分かってるならもうやめてよ。
私が迷惑してるって事くらい分かるでしょ」
「迷惑で自分でもどうしょうもないなら、普通男に助け求めるだろ。
様子見てたんだよ。
おまえ、彼氏がいるとか言うわりに全然連れてこねーから。
普通、何度も待ち伏せされたらこんな時間に公園でひとりで男と向かい打たなくね?」