シークレット ハニー~101号室の恋事情~
そう思うのに。
ぞくぞくと身体中を走り回る初めての感覚をどう対処すればいいのか分からなくて、あたふたする事しかできない。
しかも困った事に、五十嵐さんの指先から送られる感覚を、心地よく思ってる自分もいて。
これが雰囲気に流されるって事?
「雨宮さん、可愛い」
「ちょ……っ、んっ」
片手で顎を固定されたかと思うと、すぐにキスが落ちてきて。
びっくりして一瞬言葉を失ったけど、口を開けろって促すみたいに唇を這う五十嵐さんの舌に、流されちゃダメだと胸を押した。
けど、私の力で押し返せるわけがなくて、結局、「待って!」って口を開けた途端入り込んできた舌にも負けてしまう。
「……ふ、ぅ……っ」
咥内を舌で撫でながら、五十嵐さんの指先が服の中に入り込む。
いつもは服で覆っている部分を直接触られて、身体が跳ねた。