シークレット ハニー~101号室の恋事情~
って事は、五十嵐さんは、私が五十嵐さんの意見に最終的には納得するって可能性が高いと思っていたってわけで。
外堀からきっちり埋められていったんだと気づいて、クラクラもしたけれど呆れて思わず笑ってしまった。
五十嵐さんはいつも、私の気持ちが分からなくて不安だみたいな事を言うくせに、実はちゃんと分かってるんじゃない。
私が五十嵐さんを想うあまり、恋愛関係を社内中に公言してもいいなんて恥ずかしい提案に頷くって。
いつもいつも、結局は五十嵐さんはどこか計算していて余裕たっぷりで。
私ひとりが踊らされているように思えて悔しい。
五十嵐さんがあまりに自信なさそうにするから、もっとうぬぼれてくれてもいいのになぁなんて思ってたのに、こんな事を思う私はあまのじゃくなのかもしれないけど。
まぁ、もともと素直じゃないから自然とそうなるのか。