シークレット ハニー～101号室の恋事情～

女を一括りに恋愛脳だって言い切るのはどうかと思うけど、統計で言ったら間違ってはいないのかもしれない。
周りにいる女子は、揃って恋愛の話を好むから。

学生の頃からその辺に違和感を感じてはいたけど、まぁ学生のうちだけかなって思っていたけど、社会人になっても女子は恋愛話が好きなんだって入社してすぐに気づいた。

なんでもかんでも恋愛につなげたがるというかなんというか。

以前、研修で同期が集まった時の昼休みに仕事の話題を出したら“真面目だねー”なんて反応が返ってきたのを思い出す。

真面目なのは否定しないけど、いくら昼休みとは言え、仕事仲間相手に仕事の話ができないってなんだかおかしい気がするんだけど。


「でも、私も悪いんです。多分。
自分から踏み込もうとしないから、相手が不安になったり寂しくなったりするのも当然なのかなって。
私が取りたい距離感は、恋人としては遠すぎるのかなって最近思います」
「そう？　確かに私も雨宮と会って少しの間は、あまり人と関わりたくない子なのかなって思ってたけど、接する時間が増えるにつれて違うって分かったけど」


そう言った福島さんがキョトンとした顔で私を見る。
私が言った事に納得いっていないみたいだった。