キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛
「洸貴。
ちょっと外に出てくる。
何か買ってこようか?」
「…いらない」
ガラクタのバリケードの向こうから返ってきた答えにため息をついて、俺は息苦しく感じる部屋をでた。
街に出ると間近に迫ったクリスマスのデコレーションで溢れかえり、浮き足立つような活気があった。
あまり食欲はないがカフェに入り、コーヒーとクラブサンドをたのむ。
注文を終えたところでスマホに着信があった。
「はい、高津です。
えぇ、はい、大丈夫です。
---そうですか。
いや、かまいませんよ。
こちらこそ無理を言ってすみませんでした。
はい、澪に直接聞いてみます。
---は?!
パーティーですか?
え…
そうですか…、わかりました。
ええ、はい。
ありがとうございました。
それではまた---」
俺は通話を終えるとテーブルに両肘をつき、組み合わせた手に額を押し付けた。
通話の相手は洸貴と澪の母親---