キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛
恋敵
柊司は、どこまで私に惚れさせるつもりなんだろう。
びっくりしたせいで、まだ胸がドキドキしてる---
柊司と顔を会わすのも話をするのもあの夜以来なのに。
おまけに花束と私の好きなスイーツを持って、いきなり現れるなんて。
今度会ったらどんな態度をとればいいのか悩んでたけど、柊司を目の前にしたら全部吹っ飛んでしまった…
「かわいいブーケだね。
なんか澪をイメージして作られたみたい」
麻紀ちゃんが手際よくケーキを切り分けながら、私の腕の中の花束に視線を送ってくる。
---そうなの?
私をイメージして選んでくれたのかな?
柊司の目に、私はどんなふうに映っているの?
甘い香りを放つ花に、顔を近づける。
あの夜からちょっと萎れていた気持ちが、ふんわり膨らんでくる。
心の中でなら…柊司のこと、想い続けても迷惑じゃないよね。