キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛
「一口、味見させて」
後ろから伸びてきた手が、スプーンを持つ私の手首を掴む。
「えっ??」
グッと後ろに引かれた手に体をひねって振り返ると、前に身を乗り出した柊司の口の中にスプーンが吸い込まれていった。
固まる空気。
私はもちろんのこと、麻紀ちゃんたちも固唾を飲んでる。
「ん。
旨いけど…やっぱり甘いな」
柊司はスプーンを口から抜いて眉を顰めると、上唇を舐めた。
な、なっ、なに?
今、なにが起こったの?!
柊司は何事もなかったかのようにソファーの背に体を預けると、カップのコーヒーに口をつけた。
「あはっ、柊司さん本当に甘いものダメなんですね」
麻紀ちゃんの裏返った声が沈黙を破る。
私はまだ茫然自失中。