キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛


柊司が帰ってしまった後、私は言われた通りに鍵をかけ、キッチンに戻った。


ダイニングテーブルに置かれていた花束を手に取り、ラッピングを解いて水を張った花器に生ける。

胸に抱くようにして自分の部屋に運び、机の上に飾った。



部屋の中が生花特有の仄かな甘い香りで満たされる。

私は椅子に腰を下ろすと机に肘をついて花に顔を寄せた。




柊司から花を贈られたのはこれが初めて。


どうして?

特に意味はないのかな?


でも…今日の柊司はなんか変、だった。

みんなの前であんなふうに絡んできたり、帰る前だって…




私はふと気がついた。


柊司の手、熱かった---


あの時は動転してて気がまわらなかったけど、すごく熱かった気がする。

寝不足じゃなくて、本当は体調が悪かったんじゃ…


そう思い当たると、私はいてもたってもいられなくなった。






---柊司のところに行こう。




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