キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛
触覚
最悪だ…ーーー
俺は自宅のマンションに帰えりつくと、コートとジャケットを脱ぎ捨て乱暴にソファーに腰を下ろした。
今日は朝からすべてが微妙に噛み合わないような感じがあったけれど…、
何だこのざまは?
コーコーセイのパーティーに乱入して、ガキ相手に威嚇するとか?
大人げなく独占欲丸だしで挑発するとか?
自分の馬鹿さ加減に悪態をつく。
俺はソファーの背もたれに仰け反るようにして頭を預け、目を塞ぐように片腕をのせた。
アイツ…響は多分俺のことを覚えてる。
俺が澪に触れた時には、俺のことを刺すような目で睨んでいた。
いつ澪と再会したのかは知らないが、アイツの気持ちはすぐにわかった。
おそらく中学生のころと同じ、いや、それ以上に澪のことが好きなんだろう。
澪は響の気持ちに気づいていないし、響に対して恋愛感情は持ってない…はず。
俺は体の奥から絞り出すように、深いため息をついた。
頭が締めつけられるように重い…
俺は、自分で思っている以上に余裕がないのかもしれない。