キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛
小さな頃から身近にいた澪が、俺の気づかぬうちに大人の女へと美しい変身を遂げていた。
それを思うと胸のなかに薄雲のような不安が湧いてくる。
俺は澪のことをわかっているつもりで、実はなにもわかっていないんじゃないか?
響に対して、もしかしたら恋愛感情を持っているかもしれない。
響じゃなくても、俺の知らない誰かに恋をしているのはまちがいないようだし…
澪が俺以外の男と一緒にいることを考えただけで、胸がムカついた。
男として澪から見られていないという点では、響も俺もさほど変わりがないのだ。
考えているうちに何もかもが空回りしているようで、柄にもなく心もとない気持ちになった。
頭がぼんやりしてきた。
俺は崩れ落ちるように、上半身を倒してソファーに横になった。
酷く寒気がして、めまいがする。
目を閉じたままじっと動かずにいると、俺は気を失うように眠ってしまった。