キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛
「歩ける?
私に掴まって」
もうとっくにお前に捕まってるよ---
俺は必死に俺を支えようとする澪に、ほんの少しだけ寄りかかった。
俺が本気で体重をかければ、澪を押しつぶしてしまうだろう。
二人でふらつきながらも寝室にたどり着くと、俺はベッドに身を投げ出した。
澪も巻き添えを食らって、俺の体の上に倒れこむ。
「っ!」
「澪の体、冷たくて気持ちいい」
俺は片手を澪の頭、もう一方の手を華奢な腰に回して抱きしめた。
「し、柊司?!」
澪が上ずった声で俺の名前を呼び、焦ったように体を捩った。
「澪、体が冷え切ってる…
寒くないか?」
澪が俺の胸に頭をこすり付けるように、横に首を振った。
俺はどんどん体が熱くなっていくのを感じた。
これが体調不良によるものなのか、澪からもたらされるものなのか、わからない。
「しばらくこのままでいてくれ」
俺は澪を抱え込んだまま、その頭のいっぺんに唇を押し付けた。