キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛
俺は、深い水底からゆっくり上昇するように目を覚ました。
そっと頭を動かすと、額の上から何かがずり落ちそうになってとっさに手で押さえた。
---濡れタオル
タオルを押さえたまま視線を下げると、俺の脇の下に頭をもぐりこませるようにして、澪が丸くなって眠っていた。
部屋には暗めの間接照明と暖房がつけられ、加湿器が柔らかく蒸気を上げていた。
俺と澪の体の上には、ブランケット。
俺が眠ってしまった後、全部澪がしてくれたんだろう。
左腕を持ち上げて時計を見ると、もう日付が変わる頃だった。
俺はゆっくり体を起こすと、ベッドのサイドテーブルにタオルを置いた。
ベッドから降り、ブランケットと下敷きにして眠っていた上掛けを一緒にめくる。
ベッドを回り込んで澪をそっと抱き上げた。
驚くほど軽くて、壊してしまいそうに感じるほど華奢だった。
上掛けをめくったシーツの上にそっと澪を降ろす。