キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛
悲恋
「ふぁ…」
私は小さなあくびをかみ殺して、手の甲で目をこすった。
すごく良く眠れた。
ベッドが温かくて、寝心地が良かったからかな。
末端冷え症の私は、いつも眠るとき手足が冷たくてそのせいで眠りが浅かったり中断されたりするんだけど…
たっぷり睡眠がとれて満足な私は、ベッドの中で伸び上がろうとして、次の瞬間ピシリと体が固まる。
えっ?
ええっ??
なんで???
パニックに陥りそうになるのを、息を止めて堪える。
見開いた目の、20センチ先に柊司の喉仏…
私は柊司に寄り添うようにしてベッドの中にいた。
うそ…
どうして、こんなことに??
私は動きを止めたまま、必死で記憶を手繰り寄せた。