キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛
澪が嫌がってもこのまま帰す気はない。
突然俺の中に生まれた感情---
それが何なのかを俺は自覚した。
ただ、まだ俺自身信じられないという気持ちもある。
なにせついさっきまで、澪は妹同然の存在だったんだから。
澪のことをずっと見てきた。
かわいい、愛しい、と思ってきた。
でもそれには必ず『妹のように』という言葉が頭についた。
それが一瞬のうちに変質してしまった。
俺の知らない澪を見た瞬間に。
そして痛いほど感じた---澪が欲しいと。
これから俺は、自分自身の気持ちにきちんと向きあわなくてはいけない。
澪に何かを伝えるのはその後だ。
まずは、問題を一つずつ何とかしよう。
さっきの突然の涙のわけもまだ聞いてないし、なにより澪の恋する相手のことを聞きださないといけない。
「食べ終わったらちゃんと送って行くから」
きっぱり言い渡した俺の言葉に諦めたのか、澪は小さく頷いた。