キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛
俺達は向かいあわせに席につくと、手を合わせた。
「「いただきます」」
俺は澪がシチューをスプーンにすくい、口に運ぶのを見守った。
「どう?」
「…おいしい」
「そうか?
良かった」
澪はかすかに微笑みを浮かべる。
懸命に平静を装おうとする姿が、けなげで愛おしい。
俺はしばらく食べる手を止めて、澪に見とれていた。
色素のうすい髪。
色白の頬。
伏せた長い睫毛。
食べる所作が綺麗だ。
「柊司って、お料理できるんだね」
「ウチの両親は共働きだったし、俺ももう一人暮らしが長いからなぁ。
学生の頃はよく澪のウチでおばさんに食べさせてもらったな」
「ママは柊司が美味しそうにいっぱい食べるのを見るのが好きなんだよ。
お兄ちゃんは食べることに興味がなくてお腹さえ膨れれば何でもいいって人だし、パパや私は小食だから作りがいがないっていつも文句言ってるもん」