キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛
私はドキドキどころかバクバクしてる胸を両手で押さえた。
ちゃんとおしゃべりとかできるかな?
司くんと麻紀ちゃんがいるから大丈夫だよね。
無意識のうちに右手の人差し指を口元に持っていきそうになり…
昨夜柊司に注意されたことを思い出して、慌てて離す。
だめだめだめだめっ
オトナの女の人は爪なんて噛まないでしょ?!
「麻紀ー!」
「司!
遅いじゃん!」
ベンチから勢いよく立ち上がった麻紀ちゃんの横で、私は下を向いたまま固まった。
「悪い。
帰り際に担任に捕まったんだよ」
「何よ?
司、なんかしたの?」
私は頭上で始まった司くんと麻紀ちゃんの会話に、立ち上がるタイミングを完全に見失っていた。