キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛
「じゃあ私は、響(キョウ)くん、でいいかな?」
「…呼び捨てでもいいのに」
「うーん、いきなりそれはちょっとハードルが高いかも」
「何だよそれ?」
あれ?
私、ちゃんと会話出来てるよね?
響くんとは初対面じゃないから?
でも、中学のときだってほとんど話したことなかったのに…
むしろ響くんのことは、ちょっと苦手だったし---
「澪って歌上手いの?」
「ううん、下手だよ。
だからどうしても歌わなくちゃいけないときは、麻紀ちゃんに一緒に歌ってもらうの。
私は口パク」
「澪の声聞きたいから、今日はちゃんと歌ってよ」
「えーっ?!」
響くんがリードしてくれているからだと思うけど、自然に会話が弾んだ。
こんなふうに打ち解けて話すのは、中学のころなら絶対に無理だったと思うから、私も少しは成長したのかもしれない。