キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛


「じゃあ私は、響(キョウ)くん、でいいかな?」

「…呼び捨てでもいいのに」

「うーん、いきなりそれはちょっとハードルが高いかも」

「何だよそれ?」



あれ?


私、ちゃんと会話出来てるよね?

響くんとは初対面じゃないから?

でも、中学のときだってほとんど話したことなかったのに…

むしろ響くんのことは、ちょっと苦手だったし---



「澪って歌上手いの?」

「ううん、下手だよ。

だからどうしても歌わなくちゃいけないときは、麻紀ちゃんに一緒に歌ってもらうの。

私は口パク」

「澪の声聞きたいから、今日はちゃんと歌ってよ」

「えーっ?!」


響くんがリードしてくれているからだと思うけど、自然に会話が弾んだ。


こんなふうに打ち解けて話すのは、中学のころなら絶対に無理だったと思うから、私も少しは成長したのかもしれない。

< 76 / 153 >

この作品をシェア

pagetop