君の返事は…
「ハルキ君?ごめん。待たせちゃったね」
「いや!全然大丈夫だよ。お疲れ様」
「ありがと。…で話があるってマスター(おばちゃん)から聞いたんだけど」
「あぁ…送りながら話すよ」
「うん」
歩きながらしばらく沈黙が続き、彼女が俺に聞いてきた。
「ハルキ君は将来何したいとかある?」
「えっ!」
正直なんにも考えていなかった。
「逆にエリちゃんはあるの?」
と聞き返した
「んー私は安定した職業かな、公務員とかなりたい」
「へぇ〜さすが真面目に考えてるんだね」
「ふふ、私ってつまらないでしょ?」
俺の返しも聞かずに彼女の話は続く
「でもいいの。ちゃ〜んと毎月お給料が入ってちゃ〜んと家族団らんが出来たら私はすごい幸せなの」
彼女はまるでシンデレラが舞踏会に行けるようなキラキラした顔でそう答えた。
「俺は出来る事ならすごい有名な会社の社長とかになりたいな!一発逆転みたいな」
「…だよね。私達まだ17歳なんだもんね。やっぱ夢がなきゃ駄目だよね!」
「そうだよ!こんな田舎飛び出して成り上がってやるんだ!」
俺は思ってもいないデカイ夢に酔っていた。

彼女の言葉の重みなんて少しも知らないで
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