インディアン=スノー=ディ
たっぷり、
ぼくらは雨の街を堪能して、
ぼくの家の前に戻った。


「あがってく?」

ぼくが聞くと、
彼女は黙って首を振った。

そして、
ちょっと困った風な顔をして、
それから言った。


「森くんと、
別れちゃったよ。」

森くんというのが、
ちえちゃんの言っていた
彼女の彼だというのは、
すぐに解った。


彼女は、
通りの雨の方を見た。
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