青色キャンバス
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秋君と菜緒ちゃんに挟まれながら電車の椅子に座っていると、秋君が呟いた。
「先輩、連絡って何?」
秋君が私の顔をのぞき込んでくる。
隣に座ると近いなぁ………
「絵をコンクールに出してみないかって…」
私なんかに出来るのか、期待されるだけの価値かまあるのか…
絵に生きる、夢を追い続ける勇気があるのかもまだはっきりしない。
開催は卒業式前。
考える時間は一年もないんだ…
「えぇ!!先輩、めっちゃすごいじゃないですか!!」
菜緒ちゃんが興奮したように身を乗り出す。
「でも迷ってるの。私なんかに出来るのかなって。だからまだ保留かな」
「えぇ!?もったいないですよ~!」
私の事なのに自分の事のように肩を落とす菜緒ちゃんに笑ってしまう。