青色キャンバス


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「…ただいま…」


誰もいない家に帰宅しそのままベッドにダイブする。


誰もいない家。
べつに家族の間にいざこざがあったとか、そういうんじゃない。


皆はここから引っ越したのだ。


私だけここに残った。



蛍ちゃんを置いて、この街から出ていくのは嫌だった。


うちは母子家庭で二人暮らしだったからこれくらいの狭いマンションで十分だった。


でもお母さんが再婚して家が狭くなったから引っ越す事になったのだ。


『雛、雛は蛍夜君が大好きだったんだもの。今はあなたの好きなようにしなさい』



お母さんは私にそう言ってここに残してくれた。


お母さん達はすぐ会える距離に住んでる。


でも、私は引っ越してから一度もお母さんには会いに行っていない。


原因は………







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