青色キャンバス
―秋side


「……眠ったか…」


腕の中に涙を流して眠る雛先輩がいる。


「ここにいるのに………」


俺の腕の中にいるのに…
どうしてこんなにも遠いんだろう…


いつの間にか、雛先輩から目が離せなくなっている。



いつも泣いていた。
いつも寂しそうだった。


それでも先輩は…


いつも笑っていた。
大丈夫と強がっていた…


「こんなに小さいのに…。先輩は馬鹿だ…」


無理して、一人で頑張ってきたんだろう。


人に頼る事も知らない。
出来なくなってしまったんだろう。



「先輩………」


先輩の涙を拭い、頭を撫でる。








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