最悪から始まった最高の恋
(――うっ……。た……たかっ!! )
出されたメニューを広げてそのお値段のバカ高さに彩菜は卒倒した。これじゃあ、ワインを入れたら一人5万じゃ済まなくなりそう……。
自分が行った事があるお店はごくごく一般的で、ジーパンを履いていても全然オッケーのカジュアルフレンチレストランばかり……。更に最近は、切り詰めた生活をしている事もあって、お友達と合う時にも、立ち食いのフレンチで、美味しくお安くお腹いっぱいでワイワイ済ませたりして……。
「あの……。好き嫌い無いですし、円城寺さんにお任せしても良いでしょうか?」
「それは構わないけど……。遠慮しなくてもいいんだよ?!」
昨夜のお店での蔑むような視線や、今朝の高飛車な上から目線の円城寺氏ではなくて、随分と穏やかな雰囲気なので、彩菜は酷く調子が狂った感じがした。
「あの……。こんな超高級なフレンチなんて! 私、初めてで、何を頼んだらいいのか皆目見当がつかないといいますか……。ですので、オススメの物とか選んで頂けたら助かります」
恥ずかしいなぁ〜。と、心の中で思いながら、見栄張っても仕方がないし、彩菜は正直に話した。
「分かった……。じゃあ、ここは鴨料理が名物だから……。そのコースでいいかな?」
「は……はい」
(うわっ……。一番お高いコースだ……)彩菜は、その値段にドキリと飛び上がった!! (まあ、円城寺さんはセレブだし、痛くも痒くもないよね?! ) 心の中で、ぶつぶつと呟き続ける彩菜。
その間に、円城寺はソムリエと相談しながら、ワインをセレクトしていた。
やがて、サービススタッフが深々と一礼して、去っていってから、にこやかな顔をして円城寺氏が彩菜を見た。
「今日の装い凄く似合っていて綺麗だね!」
「へっ……」
いきなりの一言に、彩菜は素っ頓狂な変な声を出した。(さりげなくこの男は、そう言う殺し文句をさらりとのたまわる……。プレイボーイだ!! 危険だ!! )
彩菜は気を引き締めて、身構えた。
出されたメニューを広げてそのお値段のバカ高さに彩菜は卒倒した。これじゃあ、ワインを入れたら一人5万じゃ済まなくなりそう……。
自分が行った事があるお店はごくごく一般的で、ジーパンを履いていても全然オッケーのカジュアルフレンチレストランばかり……。更に最近は、切り詰めた生活をしている事もあって、お友達と合う時にも、立ち食いのフレンチで、美味しくお安くお腹いっぱいでワイワイ済ませたりして……。
「あの……。好き嫌い無いですし、円城寺さんにお任せしても良いでしょうか?」
「それは構わないけど……。遠慮しなくてもいいんだよ?!」
昨夜のお店での蔑むような視線や、今朝の高飛車な上から目線の円城寺氏ではなくて、随分と穏やかな雰囲気なので、彩菜は酷く調子が狂った感じがした。
「あの……。こんな超高級なフレンチなんて! 私、初めてで、何を頼んだらいいのか皆目見当がつかないといいますか……。ですので、オススメの物とか選んで頂けたら助かります」
恥ずかしいなぁ〜。と、心の中で思いながら、見栄張っても仕方がないし、彩菜は正直に話した。
「分かった……。じゃあ、ここは鴨料理が名物だから……。そのコースでいいかな?」
「は……はい」
(うわっ……。一番お高いコースだ……)彩菜は、その値段にドキリと飛び上がった!! (まあ、円城寺さんはセレブだし、痛くも痒くもないよね?! ) 心の中で、ぶつぶつと呟き続ける彩菜。
その間に、円城寺はソムリエと相談しながら、ワインをセレクトしていた。
やがて、サービススタッフが深々と一礼して、去っていってから、にこやかな顔をして円城寺氏が彩菜を見た。
「今日の装い凄く似合っていて綺麗だね!」
「へっ……」
いきなりの一言に、彩菜は素っ頓狂な変な声を出した。(さりげなくこの男は、そう言う殺し文句をさらりとのたまわる……。プレイボーイだ!! 危険だ!! )
彩菜は気を引き締めて、身構えた。