桜涙 ~キミとの約束~
優しさと思いやり、かぁ。
確かに、普段の奏ちゃんならそんな関係が築けるのが想像出来るかも。
そう、今までの奏ちゃんなら──
「陸斗は?」
「え?」
「小春と陸斗の相性」
奏ちゃんの口から聞かれたことに、私は少し目を丸くした。
最近の奏ちゃんなら、そんなの見る必要ないって思ってそうなのに。
「あ……えっと、リクはО型で……」
A型女性の私と、О型男性のリク。
さらにリクの性格に近いタイプを選んで、私は二つが交わる部分をさっきと同じように指で辿る。
……どうしてか、奏ちゃんの時とは違う複雑な心境だ。
期待して、でもどこか不安な気持ちがぐるぐると私の中を駆け巡っている。
「リクとの相性は……」
指で触れた数字。
視界に映った結果に、私の心が嬉しさで踊る。