桜涙 ~キミとの約束~
「ジョーダン。嬉しいよ」
「本当はクリスマスのお礼にプレゼントも選びたいんだけど……」
「いらないから。小春が元気になってくれるのが、オレへの最高のプレゼント」
だから気にせずに今はゆっくりしてて。
そう言われて、私は申し訳なく思いながらもリクの優しさに感謝し頷いた。
そのすぐ後、また咳が出てしまった私の背中をリクが優しくさすってくれて。
「ありがと……ケホッ」
「咳、薬のせい?」
問われて、私は首を横に振ってみせる。
薬には副作用で咳が出てしまうものがある。
でも、今の私の場合は、病気が進行している現れだった。
「そういえば、追加された薬の副作用は?」
「うん……結局合わないから中止になったの」
大塚先生が新しく処方してくれた薬。
それが効けば良くなると思っていたけど、良くなるどころか私の体には合わなかった為にあえなく中止になってしまった。