桜涙 ~キミとの約束~
──午前の部が終わった。
色別の中間順位は今のところ白組が一位、赤組は二位だ。
「よっちんはサンドイッチなんだ」
「うん。ひとついる?」
「わーい! じゃあ私のおにぎりもひとつどうぞ」
現在はお昼休憩中。
私とよっちんはお弁当を広げて腹ごしらえをしていた。
すると、隣りのクラスのスペースで男子が爆笑している声がして。
よっちんからもらったサンドイッチをかじりながら視線を向ければ、数人の男子生徒の中心にはリクがいた。
何の会話をしているのかはわからないけど、リクも楽しそうに笑っている。
……熱を出したあの日以来、リクとはあまり話していない。
別に避けているわけでもないんだけど、一緒にいる機会がないまま今日まできていた。