ほうき星 ~運命の輝き~
☆ほうき星
それは運命の輝き
午前2時。
草木も眠りにつき静寂閑雅の風景が広がる。
そんな微妙な時間帯に出歩く学生が約2名。
「凍える~。やっぱ帰ろうよ」
「あのなぁ彗星だぞ?!しかもかの有名なハレー彗星が見れるチャンスなんだぞ?!」
カンカンカンカン…ッ。
踏切前にて。
望遠鏡を担いだ幼馴染みの黒崎 悠(くろさき はるか)。
と、無理矢理連れて来られたあたし、奄美 希(あまみ のぞみ)。
お互い16の高校生。
「希、ハレー彗星は今日見逃すと次にお目にかかれるのは約76年後。根性のないお前なら死んでるかもな?」
失礼な奴!
ちょっとは言葉を選んだらどうなのよ!
「ふーんだ!76年後、あたしはまだ92歳。まだまだ現役だもん」
「そん時お前はヨボヨボの婆さんだ。どーせ動く気力もないさ」
くぅ~~ムカつくことゆうじゃない!
いつからこんな毒舌になったのか…。
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