もうひとつの恋
店員はすぐに奥からケーキを持ってきた。
「メッセージはこちらでよろしいですか?」
そう言って見せられたケーキの上には、『健太くん☆一歳のおたんじょうびおめでとう!』と書かれていた。
俺は確認して頷くと、ケーキを受け取り、また歩き出す。
歩きながら俺は複雑な気持ちになっていた。
メッセージには健太の文字が漢字でかかれており、今まで何の気なしに呼んでいた名前は、課長の健の一文字をつけたことがわかる。
別れてから産んだ子供なのだから、課長のことは断ち切っているんだと勝手に思ってた。
でも別れてもなお、課長の名前をもらうということは、俺が思っていたような別れではないのかもしれない。
しばらくすればさとみさんの傷も癒えて、俺の気持ちを受け入れてもらえる時が来るんじゃないかと思ってたのに……
さっきまでの高揚した気分とは裏腹に、深く沈んでいく自分の気持ちを止めることが出来ない。
「メッセージはこちらでよろしいですか?」
そう言って見せられたケーキの上には、『健太くん☆一歳のおたんじょうびおめでとう!』と書かれていた。
俺は確認して頷くと、ケーキを受け取り、また歩き出す。
歩きながら俺は複雑な気持ちになっていた。
メッセージには健太の文字が漢字でかかれており、今まで何の気なしに呼んでいた名前は、課長の健の一文字をつけたことがわかる。
別れてから産んだ子供なのだから、課長のことは断ち切っているんだと勝手に思ってた。
でも別れてもなお、課長の名前をもらうということは、俺が思っていたような別れではないのかもしれない。
しばらくすればさとみさんの傷も癒えて、俺の気持ちを受け入れてもらえる時が来るんじゃないかと思ってたのに……
さっきまでの高揚した気分とは裏腹に、深く沈んでいく自分の気持ちを止めることが出来ない。