もうひとつの恋
「アハハッ!

ねえ、純ちゃん?

私、今日会えて良かった

まだ本当は自分の気持ちに自信なかったんだ……

本当に結婚しちゃっていいのかなって……

でも、今日純ちゃんに会って、私が好きなのは今の彼なんだってことがわかった

そして純ちゃんは過去の人だってことも」


彼女は負け惜しみじゃなく、本当にふっ切れたような明るい顔になっていた。


「良かったな?

幸せになれよ?」


少しだけ寂しい気持ちになったけれど、心から結衣には幸せになってほしいと思う。


「ありがとう!

私、幸せになるよ

純ちゃんも幸せになってよね?」


そう言ったあと、急に何かを思い出したように、結衣が俺の顔を見る。


「そういえば……

片想いの人、どうなったの?」


一番聞かれたくなかったことを聞かれて、俺は口ごもった。


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