もうひとつの恋
「桜井さんはそうかもしれないけど、彼女は8歳も上であることが、コンプレックスなんですよ

それなりに人生経験も積んできてるわけだから、そういうプライドみたいのあるんじゃないかな?」


「そんなもんなのかな?
じゃあそれを打破するにはどうしたらいんだろう?」


「そんなことは自分で考えてくださいよ!

私だってそんなに男性経験多いわけじゃないんですから

エッチのもっていき方なんて知りません」


や……別にそういう意味で言った訳じゃ……


「わかったよ

自分でなんとかする」


「そうしてください」


そんな感じで相談は終了し、電話を切ろうとした時、彼女がふと口を開いた。


「旅行……とかってきっかけになったりするんじゃないかな?」


俺は彼女が、一生懸命考えてくれてたことが嬉しかった。


「ありがとう

参考にしてみるよ」


「どういたしまして」」」


――――――…
――――…
――…


「美咲さん、今度旅行でも行きませんか?」


小嶋さんとのやりとりを思い出して、俺は思いきって聞いてみた。


さっきまで微妙だった空気が、元に戻る。


「いいねぇ、どこ行く?
ハワイとか?」


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