もうひとつの恋
「じゃあ呼んでみて?
はい!どうぞ?」
うぅ……と唸りながらも、挑むような目で俺を見ながらようやく口を開く。
「じゃ、じゃあいくね?」
なんの掛け声なんだろうかと思いながら、俺は吹き出しそうになるのを必死に堪えた。
「純!」
ぶふっ……
「なっ、何笑ってんのよ!?」
「いや、名前呼ぶのにそんな勢いよく言わなくても」
我慢できずに肩を揺らして笑っていると、美咲さんはたちまち頬を膨らました。
「萌音!行くよ!」
そう言って俺の膝で大人しく座って俺達のやり取りを眺めていた萌音の腕を引っ張って連れていこうとする。
「やあだぁ!
モネ、しゃくらいとあしょぶの!?」
それを聞いて美咲さんは、ウッと怯みながら溜め息をついた。
「萌音?桜井じゃなくてパパだよ?
パパって言ってごらん?」
美咲さんがゆっくりと萌音に言い聞かせるように言う。
「パ……パ……?」
「そうそう、パパ」
パパと桜井が同じ“俺”であることを一生懸命小さい頭で考えているようだ。
はい!どうぞ?」
うぅ……と唸りながらも、挑むような目で俺を見ながらようやく口を開く。
「じゃ、じゃあいくね?」
なんの掛け声なんだろうかと思いながら、俺は吹き出しそうになるのを必死に堪えた。
「純!」
ぶふっ……
「なっ、何笑ってんのよ!?」
「いや、名前呼ぶのにそんな勢いよく言わなくても」
我慢できずに肩を揺らして笑っていると、美咲さんはたちまち頬を膨らました。
「萌音!行くよ!」
そう言って俺の膝で大人しく座って俺達のやり取りを眺めていた萌音の腕を引っ張って連れていこうとする。
「やあだぁ!
モネ、しゃくらいとあしょぶの!?」
それを聞いて美咲さんは、ウッと怯みながら溜め息をついた。
「萌音?桜井じゃなくてパパだよ?
パパって言ってごらん?」
美咲さんがゆっくりと萌音に言い聞かせるように言う。
「パ……パ……?」
「そうそう、パパ」
パパと桜井が同じ“俺”であることを一生懸命小さい頭で考えているようだ。