もうひとつの恋
「何言ってんの？

純のとこに嫁に来てくれる人がいただけで、私は嬉しいのよ？

おまけにこんなに美人でスタイルもよくて、純には勿体無いくらいだわ

どこで見つけたの？
こんなに素敵な人」


最後は俺の方を見ながら、母は興味津々な顔をしてそう言ってくる。


「友達の紹介？みたいな？」


そう言うと意外そうな顔をして探るように聞いてきた。


「あんたにこんな綺麗な大人の女性を紹介してくれる友達なんかいたかしら？」


その言葉に美咲さんがピクッと反応した。


たぶん、大人の女性ってとこが引っ掛かったんだろう。


「そんなことどうでもいいだろ？

きちんと付き合ってるし、結婚したいと思ってるんだから

報告に来ただけなんだから、ゴチャゴチャ言うなよ」


美咲さんに余計な心配させたくなくて、俺は少し声を荒げて母を牽制した。


「別にゴチャゴチャなんて言ってないでしょ？

なれ初めを聞いただけじゃない

それに友達って誰なのか気になったの！」


さすが母親ってやつは、ちょっとやそっとじゃ怯まない。


溜め息をつきながら言い返そうとした時、美咲さんが急に立ち上がった。


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