もうひとつの恋
「申し訳ありません!

こんな歳が8歳も違うのに、恥ずかしげもなく彼を愛してしまったことをお許しください!

でも私、頑張って純さんのいい奥さんになれるよう努力しますから

だから……

結婚を認めてください!

お願いします!」


深々と頭を下げながらそう言ってのけた美咲さんに、母だけじゃなく俺もビックリして彼女を呆然と見つめた。


そして次の瞬間には、母がお腹を抱えて苦しそうにヒーヒー言いながら笑いだす。


俺は苦笑いしながらも、美咲さんの言ってくれた言葉が嬉しくて、思わず立ち上がって彼女を抱き締めた。


「ありがと、美咲さん

俺、美咲さんがそんなに俺のこと愛してくれてるとは思わなかったよ」


耳元でそう囁くと、見なくてもわかるくらい美咲さんの顔は耳まで赤くなっていた。


「コ、コホン」


ハッと我に帰ると、さっきまでお腹を抱えて笑っていた母が、気まずそうにこちらを見ていた。


やべ、お袋がいたの忘れてた……


固まっている美咲さんをなんとか座らせて、俺も横に座る。


気まずい空気の中、口を開いたのは母だった。


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