野球少年に恋をした。



「やべー、間に合わねえよ」



祐ちゃんは何度も何度も時計を気にする素振りを見せた



「……」



しばらく歩いていると私達は信号で足止めをくった



「あ、祐ちゃん!歩道橋の方が早いよ」



「おー!茉里ナイス」



祐ちゃんの役に立てて嬉しい



私達は歩道橋を渡っていた


ちょうど階段を下っているときだった



小学生の男の子達が追いかけっこをしていた



「まてーっ!」



「あっ!!」



1人の男の子が階段を滑らせて落ちそうになった



「危ないっ!」



「祐ちゃん!」



祐ちゃんは男の子をかばって階段から落ちてしまった


私は急いで祐ちゃんがいるところまで階段を下った


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