野球少年に恋をした。



「茉里さ、本当に俺のグローブロッカーに置いた?」



「え?何で?」



「グローブを磨いてたらさ、血が付いてたんだよ。お前、どこか怪我してる?」


「そ…それは…気のせいじゃない?」



「お前じゃないだろ」



俺は茉里を問詰める



「…だって…祐ちゃんは陽菜ちゃんばかり!私の気持ちに気づいてないんだもん!私は祐ちゃんのこと、昔から好きだよ?」



昔から…か…



じゃあ、俺は茉里のことずっと傷つけていたんだな



「ごめんなさい。陽菜ちゃんが置いたこと知ってたのに…卑怯だよね私…」



「ごめんな…茉里の気持ち、ずっと気づいてやれなくて…」



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