Love Again【番外編集】
『は?…何言って…』



「私、1人で帰りたいの。だから…」


言ってる途中で、拓海さんの顔がどんどん歪んでいくのがわかる。



ズキンっ、どんどん痛くなる胸。息苦しくて、胸に手を当てる。



『1人でなんて帰らせるか!ここら辺、路線バスも、電車も通ってないんだぞ?
タクシーに乗ってまた具合悪くなったら、どうするんだっ!?』



少し荒げた声を出す拓海さん。怒ってるんじゃないって事は、顔を見ていればわかる。今だってすごく悲しそうな、苦しそうな顔しているんだもん。
でも、だから…


「今はっ!!拓海さんの側にいるのが苦しいのっ!!

はぁ…はぁ…拓海さんの側にいると思い出しちゃうの…みちるさ…言った…拓海さんとの…っく…
だから…お願い…少し、1人に…ひっく…してよぉ…」



それに私が泣くと、拓海さんは困るって言った。自分まで泣きそうになるって…
そんな悲しい気持ちにさせたくないもん。私だって泣きたくないよ。泣いて拓海さんを困らせたくないんだよ?だから…
< 132 / 359 >

この作品をシェア

pagetop