Love Again【番外編集】
キーンコーン…



やっと1日の授業を終えるチャイムの音。


担任の短いHRを終えて、俺は帰り支度を始める。


ゆっくりと紗英の教室まで歩く。
紗英のクラスの担任、HR長いんだよな。


先に終わった方が迎えに行くって約束をしたんだけど、たいてい迎えに行くのは俺の方。



前までは紗英の側にいるだけで緊張して、冷たい態度取ったりしてた。


あの時はいつも紗英が迎えに来てくれるの待ってたっけ…



HRだって終わるの遅いのに、俺の為にいつも走って教室まで迎えに来てくれてた紗英。


これからはちゃんと大切にするんだ。



彼氏として、紗英を守ってやりたい。



一方的に別れを告げられたあの日みたいな、悲しい顔なんてもう見たくない。



俺も、もう振られたくないしな。



紗英の教室に着くと珍しく早くに終わったのか、続々と教室から人が出て来た。


教室の中を覗くとまだ席に座っている紗英の姿。



声をかけようと口を開いた。



けど…




楽しそうに隣の席の奴と話す紗英の姿に言葉が出て来ない。



あいつ…確か…加藤だっけ?


俺達がモメた時あいつが紗英の側にいたことを思い出す。
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