Love Again【番外編集】
『な、直樹!くっつきすぎだよ!』

すぐに離れる紗英の態度に胸がチクリと痛む。

「いいじゃん。ちょっと位。」

やっと紗英に触れても赤くならない様になったんだ。
好きな奴にもっと触れたいって思うのは、当然だろ?

紗英は違うの?

『~ッ。歩きづらいしさ?手繋ごうよ。ね?』

首を傾げて手を前に出す紗英。
その顔はちょっと赤くて、拗ねた様な顔つきで見上げる。
口元を尖らせて俺が手を握るのを待っている姿。


…やべッ。可愛すぎだって。


最近よくこんな表情するんだ。
前はさ、緊張どころで俺自身余裕がなくて気づかなかっただけなのかもしれないんだけど。

そんな顔で見上げられたらさ?もっと紗英に近づきたくて、触れたくて…

紗英の小さな手を握る。  


すると、にこっと笑って俺の隣を歩き始めるんだ。
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