Love Again【番外編集】
終始ニヤニヤしっぱなしの俺の背中を紗英が突然ぐいぐいと押してきた。






そして追いやられた1階の階段下の小さな陰になった場所。






「さ、紗英?」





呼び掛けてみたけれど、返事もせずにキョロキョロと辺りを見回す。





そして




グイッと胸元の制服を引っ張られて前のめりになった俺の唇に柔らかい感触が数秒感じられた。








紗英の唇が俺の唇に振れていた。








ゆっくりと離して俯きながら






『お、泳ぐの教えてくれたお礼だから!!』






それだけ言って靴箱へと足早に歩き出す紗英。







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